InDesign CS3にCJK互換漢字をペーストしたときの文字化け

  • InDesign CSには、「エディタなどからクリップボード経由で標準テキストをペーストすると、互換漢字が統合漢字に化けてしまう」というバグ(またはタコな仕様)があった。これは、InDesign CS2で修正された。
  • ところがInDesign CS3では、以前の仕様にもどってしまっている。下図は、左上のウインドウ(Jedit Xの標準テキスト・モード)のCJK互換漢字をコピーし、右下のウインドウ(InDesign CS3)にペーストしたもの。


  • これらの互換漢字と統合漢字はUnicode的には正規等価(canonical equivalent)であるから正規化(統合漢字に統一)されても仕方がないという理屈も世の中にはないではないのだが、日本語ユーザにとって互換漢字は数多くの人名用漢字を含むものであり、それを無言で「正規化」するような振る舞いが(特にDTP用のアプリケーションでは)危険であることは言うまでもない。
  • この文字化けの回避方法の一例。エディタ側をリッチテキスト・モードにした上でテキストをコピーし、InDesignの「環境設定→クリップボードの処理→他のアプリケーションからのテキストおよび表のペースト」で「すべての情報(索引マーカー、スウォッチ、スタイルなど)」を選択してペーストする。