フォントによるGSUBフィーチャのサポート状況

  • GSUBフィーチャのサポートは、フォントによって違う。今回はそれを、モリサワ、小塚、ヒラギノを対象として、まとめてみようと思う。細かい部分に目を向けると、「サポートしている」と言っても、「フルサポートか部分サポートか」とか、テーブルが微妙に違ったりとかいろいろあるのだけれど、今回はあえてシンプルにマルバツ式で行く。
  • 下図は、モリサワのStd(AJ13)、Pro(AJ14)、Pr5(AJ15)、Pr6(AJ16)の違い*1モリサワフォントは数が多いので、すべてを見たわけではないが、だいたいはこんなかんじ。


  • 下図は、モリサワのPr6(JIS90基準)とPr6N(JIS04基準)の比較。リリース時期に差がないので、ご覧のとおり当然の違いしかない。


  • 下図は、AJ15フォントのGSUBサポート*2。リリース時期が新しくなるにつれて、サポートするフィーチャが増えている。


  • 下図は、AJ14フォントである小塚明朝Proで、リリース時期による違いを示したもの。モリサワProのGSUBサポートは、小塚明朝Pro 1.01xと同じ。


  • 最後に、AJ13フォントについて。小塚明朝Stdにおける1.00xと3.00xの違いは、小塚明朝Proで(1.01xと4.00xの間で)見られたものと同じ(下図)。


  • ヒラギノStdとStdNを比較すると、より新しいStdNで、'dnom'、'frac'、'nalt'、'sups'のサポートがなくなっている(上図)。これは、ヒラギノStdがあまり意味のないGSUBサポートを行っていたのを、StdNで修正したということだろう。*3

*1:'aalt'フィーチャは他と性格が異なるので、図から省いた。以下同じ。

*2:ヒラギノProNは厳密にはAJ15プラス8文字であり、AJ16フォントに分類する場合もあるが、今回はAJ15フォントとして扱った。ヒラギノStdNについても同様。

*3:たとえば、Stdの範囲内に含まれる'dnom'(分母)グリフはCID+104(分数用スラッシュ)のみであり、文字通りの「分母」は存在しないので、'dnom'をサポートする意味はないと言ってよさそう。ただし、'nalt'あたりについては微妙。