'jp83'の実装字形

  • そこで「標準グリフとほとんど変わらないグリフ」を数多く参照する'jp83'タグを用いて、Adobe-Japan1の例示フォントである小塚明朝(厳密にはTecNote #5078で用いられているのは「Pro-VI L」だが「Pro-VI R」で代用)と、ヒラギノ明朝、リュウミンの実装字形を比較してみた。
  • 下図では、'jp83'用のグリフ集合229文字のうちCID順で先頭の9文字に対して、(JIS90の規格票例示字体を参照する)標準グリフを青で、'jp83'グリフを赤で表示して重ね合わせ、共通部分を黒で示した。




  • 小塚明朝はもちろん(といっても229文字中1文字だけ例外があるのだが)すべてを区別している。ヒラギノ明朝は「逢」と「餌」において標準グリフと'jp83'グリフの違いを無視している。ヒラギノ明朝が無視した「餌」の違いをリュウミンは区別しているが、それ以外は区別していない。
  • この9文字だけではリュウミンが独自路線だという印象を受けるが、229文字全体のなかにおける「区別しない文字」の数はヒラギノが152文字、リュウミンが149文字で、ほとんど差はない。詳細については機会があれば後日。