2007-01-01から1年間の記事一覧

InDesignにおける引用符の謎の挙動についての文字コード的なまとめ

引用符が全角かプロポーショナルかは、フォントによって異なる。Adobe-Japan1-5以降のCMapを採用しているフォントなら(レパートリはAdobe-Japan1-5でなくても)プロポーショナル、そうでなければ全角である。下図のリュウミンでは、Proが全角、Pr5がプロポ…

ヒラギノProとProNの違い

ヒラギノProのデフォルトのグリフは、JIS X 0208:1990/1997およびJIS X 0213:2000の例示字形を参照している。ヒラギノProNのデフォルトのグリフは、JIS X 0213:2004の例示字形を経由して表外漢字字体表の例示字形を参照している。 どの字の形がどう違うのか…

'nlck'および'jp04'タグ問題のインデックス

モリサワPr5フォントのGSUBテーブル改訂(http://www.morisawa.co.jp/font/support/after/sup_058.html)を受けて、works014さんのところ(http://d.hatena.ne.jp/works014)のリンクなどから来訪された方のための、関連するエントリのインデックス。 「小塚…

ヒラギノと他のフォントの文字幅の違い

大日本スクリーンの「ヒラギノOpenTypeのFAQ」のページに「ヒラギノOpenTypeのProフォントとStdフォントの互換性は?」という項目がある。その一部を引用してみる。 ヒラギノOpenTypeのProフォントとStdフォントは、収容グリフ数が倍以上も異なりますので、…

「ヒラギノ角ゴ StdN」のcmap

Mac OS X 10.5 Leopardに付属する「ヒラギノ角ゴ StdN」のcmapがUniJISX0213系ではなくUniJIS系になっている気がするのだが、なぜだろう。 下図は違いの例。赤い数字で示したCIDが(「X0213」の付かない)UniJIS系のマッピング。 以下追記。考えてみたら残り…

エリプシス(ellipsis)と三点リーダ

欧文組版で用いられる一般的なエリプシスは、3つのドットをベースライン上に配したもので、日本語組版で用いられるセンターライン上の三点リーダとは位置が異なる。 しかしJIS X 0208やJIS X 0213は、(1面)1区36点の三点リーダを、U+2026 HORIZONTAL ELLIP…

Apple Mailの方言自動判別?

以前のエントリ(Mailの「ISO-2022-JPもどき」問題はLeopardでどうなったか)で、わたしは以下のように書いた。 「ISO-2022-JPもどき」の解釈において不寛容(不正な文字はU+FFFD REPLACEMENT CHARACTERとして表示する)な仕様は変わっていない。 が、これは…

ヒラギノProNで追加された8つのグリフと文字パレットの挙動

Mac OS X 10.5 Leopardに付属するヒラギノProNでは、Adobe-Japan1-5の範囲を超えて8つのグリフが追加されている(これら8つのグリフがどこから来たのかについては「Pr6フォントとPr6Nフォントはどこが違うのか」を参照)。 この追加は、Unicodeの符号位置とC…

ヒラギノ明朝とヒラギノ角ゴのカメ

以前、「カメの書き順とか画数とかをめぐって」で、「龜」を下図の3種類に分類し、ヒラギノ明朝では部分字体「龜」が「龜A」に統一されているのを見た。 ところがヒラギノ角ゴやヒラギノ丸ゴでは、かなり拡大して見ないとわからないほど微妙に「龜C」だった…

ヒラギノ角ゴStdNの追加における各グリフの位置づけ

前回のエントリにおけるグルーピングでは、「ヒラギノ角ゴStdNの追加における各グリフの位置づけ」と「一般論としてのカテゴリ」がごっちゃになっているきらいがあった。そこで今回は「StdNの追加における位置づけ」に焦点を絞ったグルーピングを試みる。 ま…

ヒラギノ角ゴStdNで追加された漢字140文字について

Mac OS X 10.5 Leopardに付属するヒラギノ角ゴStdNでは、Adobe-Japan1-3の範囲を超えて144のグリフが追加されている。今回は、このうち漢字140文字について見ていこうと思う。 「N付き」フォントは「JIS X 0213:2004対応」と説明されることが多い。しかし、…

Mail 3.0がエスケープ・シーケンスを入れ忘れる問題

LeopardのMail(Apple Mail 3.0)に些細なバグを発見。チルダやバックスラッシュを含むメール本文を引用して返信したとき、charsetがISO-2022-JPであり、引用部分の前に円記号またはオーバーラインがあり(要するに利用状態をJIS X 0201のラテン文字集合に遷…

Mailの「ISO-2022-JPもどき」問題はLeopardでどうなったか

TigerのApple Mailが、受信した「ISO-2022-JPもどき」の解釈において不寛容でありながら(これはおそらくAPIレベルの仕様)、不吉な「ISO-2022-JPもどき」を送信する問題については、以前に「Apple MailのISO-2022-JP-90pv(適当に命名)について」で指摘し…

Leopardのヒラギノ

時間がないので短いメモ。Leopardのヒラギノは、ProNが/System/Library/Fonts/に、Proが/Library/Fonts/にインストールされる。ProNのほうがシステム・フォントという位置付けなのだろう。下図は、Finderにおけるファイル名の表示。ProNが用いられている。 …

LeopardとDocuPrint 2000

Leopardを仕事用のマシンに果敢に上書きインストール。Leopardではプリンタ設定ユーティリティがなくなり、その機能はシステム環境設定の「プリントとファクス」に統合されている。この変更のため、プリンタに関するTiger時代の設定は受け継がれず、再設定が…

Pr6NフォントでもデフォルトのグリフがVistaのMS書体と共通とは限らない

JIS X 0213:2004を参照したPr6Nフォントには、当然「Vista対応フォント」という側面がある。しかし、いくつかの文字ついては、Pr6Nフォントのデフォルトの(Unicodeのプレーン・テキストで表示される)グリフは、新MS書体やメイリオとは異なるものとなるだろ…

「邊」や「邉」の仲間たちの話のつづき

「「邊」や「邉」の仲間たちはUnicodeではどこまで包摂されるのか」の補足。Unicodeで「自」と「白」が包摂されないと見なしうる根拠として、部分字体「自/白」を持つ文字がそれぞれ独立した符号位置に収録されている例を挙げておく(下図)。 この例はsour…

なぜU+53E0はMacとWindowsで違うのか

前回のエントリでUnicodeがウカンムリとワカンムリを包摂している例について調べていて気付いたのだが、U+53E0の実装は、けっこう妙な運命を辿っている。まず、U+53E0をヒラギノ明朝とMS明朝で表示してみると、下図のようにウカンムリ/ワカンムリの違いがあ…

「邊」や「邉」の仲間たちはUnicodeではどこまで包摂されるのか

「Adobe-Japan1異体字シーケンス登録の公開レビューに突っ込んでみる」の続き。前回のエントリは「とりあえず、1画程度の違いであれば包摂可能と見なす」という方針だったが、今回は「辺」の異体字における「1画程度の違い」について見てみる。あまり自信は…

Adobe-Japan1異体字シーケンス登録の公開レビューに突っ込んでみる

まず、経緯の大ざっぱな要約。Unicodeには「親字+異体字選択子(Variation Selector)」という文字列によって異体字をプレーン・テキストで表現する仕組みがある(http://www.unicode.org/versions/Unicode5.0.0/ch16.pdf)。そして漢字については、ある集…

Pr6フォントとPr6Nフォントはどこが違うのか

Pr6Nフォントとは、一言で言えば「JIS X 0213:2004の例示グリフを標準としたAdobe-Japan1-6フォント」である。一方、Pr6フォントの定義はけっこうやっかいなので後回しにするが、要するにPr6NフォントとPr6フォントの差分が'jp04'テーブルなのだと考えて差し…

'trad'タグで1対n置換となる例

'aalt'タグによるグリフ置換が1対n置換であるのに対して、それ以外の漢字系のタグは、基本的に1対1置換である。ただし'trad'タグには、「闘」と「弁」という例外が存在する(下図水色地は親字、白地が'trad'グリフ)。

小塚明朝の'nlck'と'jp04'についてAdobeに聞いてみた

CS3の無料サポートの権利が余っていたので、Adobeのテクニカル・サポートに電話をして小塚明朝の'nlck'テーブルについて質問してみたところ、開発者に回すので文章にして送ってくれとのこと。そこで、質問項目をPDFにまとめることとした。電話したときに質問…

その文字はなぜInDesignでロックされてしまうのか

InDesignでテキストを選択して書体を変更しようとしたとき、下図のような火星語のアラートが表示されることがある。選択範囲内に「変更後のフォントにはないグリフ」が使われていた場合、ロックがかかるのは納得できるが、「あるはずのグリフなのに書体が変…

OpenTypeフォントにおける2つの異体字体系

OpenTypeフォントの異体字(aalt)体系には少なくとも2つの系統があって、いろいろ複雑なことになっている。そのあたりについてまとめてみた。 最初はAdobeのサポートへの質問用のドキュメントとするつもりでPDF用のデータを作り始め、書いている途中で質問…

'jp04'の追加5文字サポートは見送り

そう言えば、Adobeの「JIS2004とJIS90との文字の形の対照表」という資料で、新たに「JIS2004字形」とされていた5文字は、Adobe CS3に付属する小塚明朝 Pro-VI R(バージョン6.010)の'jp04'テーブルには追加されていなかった。 「JIS90の例示グリフとの差異…

小塚明朝のバージョンによる'jp04'サポートの違い

'jp04'タグ用のグリフは、以下の164文字。小塚明朝 Pro-VI Rの(知る限りにおいて最も古いバージョンである)6.003では、正しい実装となっていた。 ところがこれより新しいバージョン6.005では、不正な置換が6つ追加され、必要な置換が1つ削除された。そして…

IllustratorとInDesignでaaltのルールが異なる件

Illustratorの「aalt 0」って、InDesignで言うところの「aalt 1」(CID順で1番目の異体字)のことだと思うのだが、なぜ別のルールを採用しているのだろう。 最初の画像はIllustrator CS3の字形パレットでCID=13934の情報を表示したもの。次の画像は同じCID=1…

Adobe Illustratorの字形パレットが危険な理由

Adobe Illustrator(CS2およびCS3で確認)の字形パレットで「表示:現在の選択文字の異体字」としたとき、表示される情報が不吉だ。 「夢」という字を入力して選択し、字形パレットで情報を見ると「U+68a6 SJIS:9aeb 異体字#0(aalt0)」と表示されている。…

Adobe Illustratorのグリフ置換のバグがCS3で直っていない

以前に「Adobe Illustrator CS2のグリフ置換の問題(総論)」で指摘したIllustratorのグリフ置換のバグが、CS3でも直っていないことを確認。深刻な不具合だと思うので、そのメカニズムについて改めてメモしておく。