「邊」や「邉」の仲間たちの話のつづき


  • この例はsource separation(後述)でもnoncognate(後述)でもなさそうなので、一応「自/白」分離の根拠になるとは思うが、Unicodeにおける包摂の実態(正確には、漢字レパートリの策定を担当しているのはUnicode Consortiumではなく、ISO/IEC JTC 1/SC2/WG2/IRG)は例外だらけなので決定的な根拠というわけでもない。以下、赤字部分は追記。その後、U+76A1とU+76A5が「原規格分離の例」としてISO/IEC 10646のAnnex Sで挙げられているのを発見。「CNS 11643の第14面を含むTEソースはIRGと大きく異なる統合規則に基づいているため原規格分離規則の適用対象外」と勘違いしていたのだが、「CNS 11643の第14面はIRGと大きく異なる統合規則に基づいているため、TEソースに含まれない文字もある(TEソースに含まれれば原規格分離規則の適用対象)」が正解だった。
  • 下図は原規格分離(source separation)の例。Unicodeに「奬」と「獎」が分離して収録されているのは、統合漢字レパートリの主要な原規格であるJIS X 0208で分離されていることによるので、この例は「『大/犬』が包摂されない」と見なす根拠とはならない。


  • 下図はnoncognateの例。U+6CCA(ハク)とU+6D0E(キ)では、同源の異体字ではないこと(noncognate)が分離の理由となるので、この例は「『自/白』が包摂されない」と見なす根拠とはならない。