エリプシス(ellipsis)と三点リーダ

  • 欧文組版で用いられる一般的なエリプシスは、3つのドットをベースライン上に配したもので、日本語組版で用いられるセンターライン上の三点リーダとは位置が異なる。
  • しかしJIS X 0208JIS X 0213は、(1面)1区36点の三点リーダを、U+2026 HORIZONTAL ELLIPSISと対応付けている。このため、U+2026 HORIZONTAL ELLIPSISをどちらの形状とするかは実装依存ということになり、一般に和文フォントではセンターライン形状、欧文フォントではベースライン形状となっている。
  • 下図における長方形の枠内は、Unicode Standardのコード・チャートの画像。ただし、枠内の正方形の色地は、目安として追加したもの。


  • Unicodeには、U+2026 HORIZONTAL ELLIPSISの他に、センターライン形状のU+22EF MIDLINE HORIZONTAL ELLIPSISがあり、こちらのほうが三点リーダに近い。ただ、U+22EFは「数学演算子」ブロックに属する文字であるため、JISは三点リーダを「一般的な句読点」ブロックのU+2026と対応付けたのだろう。
  • Mac OSでは以前、三点リーダをU+22EF MIDLINE HORIZONTAL ELLIPSISと対応付けていた時期があるが、1999年に現在の(JISの規定と一致する)マッピングに改められた。最新バージョンのヒラギノはU+22EFを含まないが、Osakaやモリサワ・フォントがU+22EFを含むのは、たぶんその名残だと思う。