JIS X 0213の合成を要する25文字はLeopardでどのように表示されるか

  • 前回の続き。Mac OS X 10.5 Leopardにおける「JIS X 0213が定義している文字のうちUnicodeでは合成によって表現される25文字」の表示について。
  • まず、(Nの付かない)ヒラギノProの場合。OpenTypeのタイポグラフィ機能に対応していないMailやSafariでは、合成は行われない。TextEditやJedit XではOpenTypeの'liga'フィーチャを利用して、合成済みのグリフへの置換が行われる。TextEditやJedit Xで'liga'をオフにした場合、グリフ置換でしか対応できない2文字以外は、2つのグリフの位置を調整した合成によって表現される。図のピンク地は合成なし、グレー地は2つのグリフの位置を調整した合成、水色地は合成済みのグリフに置換されたもの。


  • 次に、ヒラギノProNの場合。MailやSafariでは、25文字のうちアクセント記号付きのラテン文字は合成済みのグリフに置換され、他は合成されない。ヒラギノProNはOpenTypeの'ccmp'フィーチャをサポートしており、このフィーチャはTextEditやJedit Xでは常にオンになっているものとして扱われる。ヒラギノProNは'liga'もサポートしているが、'ccmp'が常にオンであるため、'liga'のオン/オフは25文字の表示には影響しない。


  • 25文字の表示においてヒラギノProとProNの振る舞いが異なるのは、「JIS04基準か否か」の問題ではなく、もっぱら「新しさ」の違いによるもの。モリサワ・フォントの場合、Pr5以降ならヒラギノProNと同じ。