モリサワMB101-Bの「イ」のメトリクス情報が気持ち悪い

  • 下図はモリサワOpenTypeフォント「ゴシックMB101-B」でプロポーショナルメトリクス組みをした例(文字組み:なし)。「イ」の左が詰まって、右が空いて見える。一般論としては、前後の文字の組み合わせによって見た目のアキにバラツキが出るのは当然なのだが、経験上、どうしてもMB101-Bの「イ」の前後が気になる。


  • そこで、メトリクス情報(OpenTypeの'palt'フィーチャ)を確認してみた。下図、左右のグレー地がプロポーショナルメトリクスで詰められる部分。やはり左のアキがほとんどなく、右のアキが妙に大きい。


  • もちろん、どんな文字でも左右のアキが等しければいいというわけではなく、たとえば「レ」や「ト」では左のアキを大きくするのがセオリーだろうし、「イ」でも(1画目の先が細くなっている)明朝体なら右のアキが相対的に大きくなるのはわかるのだが、文字を構成する線の太さがほぼ均一のゴシック体で、「イ」の右のアキを(左よりずっと)大きくする(あるいは左右のアキの大きさの違いにかかわらず、左右同じだけ詰める)ロジックがわからない。何か深い理由があるのだろうか。