モリサワの常改フォントはおかしいと思う

  • DTPの勉強会でしゃべったことをブログに書いておくシリーズ第1弾(ただし、第2弾以降があるかどうか不明)。モリサワの改定常用漢字表対応学参フォントのしんにょうのデザインがおかしなことになっている件。
  • 下図は、モリサワの学参ではない明朝体と教科書体(いちばん下の行は比較用。改定常用漢字表の例示フォントであるIPAex明朝)。明朝体には一点しんにょう(グレー地)と二点しんにょう(白地)があり、教科書体はすべて一点で二度揺らす形(黄色地)。


  • モリサワの学参フォントは、常用漢字の範囲内に限って、手書きに近いデザインを採用している。下図、学参リュウミンProの「道」のしんにょうは、教科書体のそれに近い形となっている。このデザインが気に入らないという人も多いかと思うが、これは学参フォント一般の特徴であって、今回指摘したい問題ではない。



  • 下図は、改定常用漢字表の一部を抜き出して強調のために着色したもの。明朝体の二点しんにょうも筆写では一点しんにょうと同様に書くと明記されている。言い換えれば、「明朝体の形をマネして手書きしたりするなよ」と釘を刺してるわけで、改定常用漢字表対応を謳っているフォントが改定常用漢字表の記述を無視しちゃダメだろうと思う。