Adobe-Japan1-5追加グリフとメイリオ

  • Adobe-Japan1-5のCID+20299からCID+20316は、JIS X 0213の例示字体をより忠実に再現するためにAdobeが追加した(Apple Publishing Glyph Setには含まれない)グリフである。以下、これら18文字を「AJ15追加グリフ」と呼ぶ。
  • AJ15追加グリフはすべて、Unicodeの符号位置との対応を持つ。換言すれば、AJ15におけるグリフの追加は、すべてUnicodeマッピングの変更を伴うものである。たとえばU+5307は、APGSではCID+8404、AJ15ではCID+20301となる。
  • 一方、メイリオにおいてAJ15追加グリフに相当するGID+20663からGID+20680の多くは、Unicodeとの対応を持たない。たとえばU+5307は、GID+9752。これはAJ15ではなくAPGSのマッピングと一致する。
  • 下図は、「AJ15追加グリフに関するAJ15とメイリオマッピングの不一致」例のうち、メイリオ側のペアで実装字形を区別していると考えられるもの。以下の図において、メイリオと小塚明朝の横軸の対応は並び順の対応を、赤線はUnicodeマッピングを、青線はグリフの対応を示す。前回のエントリで触れた「靱」などの例とは違って、グリフは逆転していない。どうしてこのような非互換な仕様となっているのだろう。


  • 下図は、「AJ15追加グリフに関するAJ15とメイリオマッピングの不一致」例のうち、メイリオ側のペアで実装字形を区別する意図がないと考えられるもの。


  • AJ15追加グリフ18文字のうち、AJ15とメイリオUnicodeマッピングが一致しているのは、下図の3文字。そのすべてがPlane 2の文字であることはおそらく偶然ではないのだろうが、それにどういう意味があるのかは不明。