Unicodeのケータイ絵文字対応表への疑問

  • 2008年6月、ソフトバンクは新デザイン絵文字の提供を開始した*1。下図は、そのうちFB44(Shift-JISの16進数表記)の変更を示したもの。


  • この「ソフトバンクFB44」は、新旧のデザインで表情の違いが大きく、そのためauの絵文字に変換する際の対応も変更されたようだ*2。旧対応はauのF395[勝ち誇り]、新対応はauのF485[うっしっし]。


  • という知識を前提として、ケータイ絵文字のUnicode収録提案*3を見ると、ちょっと不思議なことになっている。
  • ソフトバンクFB44」はU+1F39F経由でauのF395[勝ち誇り]に対応している(下図)。つまり、U+1F39Fのマッピングにおいては、新対応表ではなく、旧対応表のほうを参照しているようだ。しかしその一方で、U+1F39Fは明らかに「ソフトバンクFB44」の新デザインを参照している。マッピンクとデザインが一致しないのだ*4


  • 下図のように「ソフトバンクFB44」の対応先をU+1F3AAとし(青矢印)、同時にU+1F39Fのデザイン(下図では疑問符)を[勝ち誇り]的にしておけば、わかりやすかったのではないか。もしかすると何かわたしの知らない事情があるのかもしれないし、いずれにせよ気付くのが遅くてパブリックレビューには間に合わなかったのだけれど。

*1:ニュースリリースは、http://www.softbankmobile.co.jp/ja/news/press/2008/20080603_03/

*2:旧対応表は、http://broadband.mb.softbank.jp/service/3G/mail/pictogram/convert.pdf。新対応表は、http://broadband.mb.softbank.jp/mb/service/3G/mail/pictogram/convert.pdf

*3:Emoji Symbols: Background Data(http://www.unicode.org/%7Escherer/emoji4unicode/snapshot/utc.html)。

*4:実際にはドコモも関係するのだが、話をシンプルにするために、今回はソフトバンクauの関係のみを取り上げた。また、同じ理由からフォールバック・マッピングには触れなかった。