IVSとaaltタグの競合や重複

  • InDesign CS4で、IVS(異体字シーケンス)によるグリフ指定とOpenTypeのaaltタグによるグリフ指定が競合あるいは重複した場合の挙動について。
  • U+7953「祓」を例にすると、IVSとaaltタグは下図のように機能する。


  • では、これらが競合・重複した場合は、どうなるのか。下図は横軸が異体字セレクタ、縦軸がaaltタグ。左の列(青地)は異体字セレクタのみを適用したもの、緑地はaaltタグの指定にしたがったグリフが表示されているもの、赤地はIVSによる指定ともaaltタグによる指定とも異なるグリフが表示されているもの。


  • 前回のエントリで見たように、aalt以外のタグがIVSと競合した場合、結果的にどちらか一方の指定が顕在化する。しかしaaltタグとIVSが競合あるいは重複した場合、どちらの指定とも異なるグリフに「化ける」場合がある。
  • ロジックとしては(前回のエントリで取り上げた例と同様に)、まずIVSの指示にしたがった置換を行い、その結果に対してさらにaaltタグを適用している(下図)のだが、aaltによる指定が「n番目の異体字」という相対的なものであるため、よりわかりにくい挙動となっている。