Adobe-Japan1-6に追加されなかったマッピング

  • Adobe-Japan1-6の新しいCMapが、4月25日に公開された*1。今回は53のマッピングが追加されている(下図)。


  • このうちU+2B1A(CID+11036)とU+233CC(CID+14140)以外はUnicode 5.2のサポート。CID+14140は以前からCJK互換漢字追加ブロックのU+2F8DBと対応付けられていたが、CJK統合漢字拡張Bとの対応(U+233CC)が新たに発見されたということだろう。CID+11036については、以前書いたことがある(Adobe-Japan1の最新のCMapはUnicode 5.0に対応しているのか)。
  • で、以下は「今回追加されなかったけれど、追加してもいいような気もするマッピング」について見てみる。下図はその一覧*2。これらはいずれも、ARIB(社団法人電波産業会)外字をソースとしてUnicode 5.2で追加された文字。


  • U+26CBとCID+1233は、角がまるいかどうかを区別しているということなのだろうが、ARIB外字フォントにおける実装では、角がまるくない例もある。以下の図はすべて、左がUnicode 5.2の符号表例示グリフ、中がそれに近いAdobe-Japan1-6のグリフ(小塚明朝Pr6Nで表示)、右がユービックのARIB外字フォント*3のグリフ。


  • U+2B57は、ARIB外字では地図記号の市役所。内側のマルのほうが細い点がCID+12251とは異なるが(下図)、ARIB外字フォントにおける実装では、同じ太さに作っている例もある。


  • U+1F14A以下、ごっそり抜けているように見える例については、角がまるいかどうかを区別しているということなのだろう*4

*1:CMapファイルの入手はhttp://opensource.adobe.com/wiki/display/cmap/Downloadsから。

*2:ただし、網羅的に検証したわけではなく、ありそうなところをざっと見て拾っただけ。CJK統合漢字拡張Cは未確認。

*3:http://www.ubique-font.co.jp/products/EX-font.html

*4:小塚明朝との比較ではサンセリフ(ゴシック)か否かの違いもあるが、その差異は(今回マッピングが追加されている)U+1F131などにも見られるので、マッピングが見送られた理由ではないと思われる。