Finderで消えるLionの絵文字

  • Lionの絵文字(Appleカラー絵文字)の一部は、Finderで消えることがある。下図は、フォルダの名前をU+2728 SPARKLES(✨)とした例。メニューでは正しく3つの星が見えるが、アイコン表示のウインドウ内からは消えている。


  • この状態のフォルダはけっこう危険で、わたしの環境では、たとえばFinderのウインドウをリスト表示にしているとき、名無しフォルダをドラッグして移動しようとすると、移動できず、その後はFinder上のすべてのフォルダとファイルがドラッグできなくなる。
  • 消える絵文字の共通点は、UnicodeのDingbatsブロック(U+27xx)に含まれていること。


  • ただし、下図の7文字は(前回述べたように)Finderでは他のフォントで表示されるので、消えることはない。


  • というわけで、残りの文字(下図)を、以下「消える絵文字」と呼ぶこととする。これらの文字は、Finderで消えたり化けたりするが、正しく表示されることもある。その条件はかなり複雑で、完全に追跡するのは難しいが、以下、とりあえずの仮説を述べる。


  • 以下の図において右側の表は、フォルダ名やファイル名における「消える絵文字」の見え方を、U+2728 SPARKLES(✨)を例としてまとめたもの。左側のキャプチャ画像は、表のうち赤枠のセルに対応する。「消える絵文字」は「前の字」も「後ろの字」も「なし」の場合(つまり、1文字だけの場合)、メニューまたはデスクトップで正しく表示される。「消える絵文字」は「前の字」が他の絵文字で「後ろの字」が「なし」の場合、メニューまたはデスクトップで化ける。


  • リスト表示とカラム表示では、そして、表示方法を問わず名前を編集中のときには、「消える絵文字」は消える。ただし、前の字がAppleカラー絵文字で表示されていれば、消えない(下図)。


  • 上図における「消えない」例は、もちろん正しい表示なのだが、理屈としては「二重のバグで結果オーライ」のような気がする。リスト表示とカラム表示では、「消える絵文字」以外でも、絵文字が前の文字に引きずられる現象がある。たとえば前回「Finderでは表示できない」と書いた赤電話も、「リスト表示で前の字がAppleカラー絵文字」という条件では、黒電話に代わって表示されるが(下図)、これはたぶん正しくない。


  • アイコン表示では、「消える絵文字」は消える。