ダッシュの扱いをめぐるMailの歴史



  • Snow LeopardのMailは、charset=ISO-2022-JPで送られてくるWindows外字を表示するようになった。この仕様変更にともなって、受信したメッセージの解釈にWindows式のテーブルを使うようになった。その一方で、メッセージを送信する際の変換にはこれまでどおりMac式のテーブルが使われるため、ダッシュなどを含むメッセージを引用して返信するとcharset=UTF-8になる、という問題が発生した(下図)*1


  • LionのMailでは、おそらくこの問題を解決しようとした結果だと思うが、かえってわけのわからないことになっているのは、前回のエントリで述べたとおり(下図)。


  • 下図は、LionのMailにおけるダッシュの扱いをまとめたもの。「表示はWinテーブル、送信はMacテーブル」という仕様は、Snow LeopardのMailと変わっていない。U+2014 EM DASHを含む新規メッセージはcharset=ISO-2022-JPで、U+2015 HORIZONTAL BARを含む新規メッセージはcharset=UTF-8で送信される。ここまでは、Snow LeopardのMailと同じ。ただし「ISO-2022-JP(またはISO-2022-JP-2)のメールへの返信」にU+2015 HORIZONTAL BAR(Windows式のマッピングの文字)が含まれていた場合、UTF-8ではなくISO-2022-JP-2で送信される。

*1:相手の環境によっては化けることがあるので「問題」と書いたが、別にUTF-8になってもいいじゃないかという考え方もあるだろう。