俺のMS明朝がこんなに可愛いわけがない

  • この前、「VistaのMS明朝が200字以上も漢字の字形を変更してるのは何なの?」っていう話が出たので、今回はそのあたりを見てみようか。
  • JIS X 0213:2004が変更した168字以外にも、かなりの数の漢字をいじってるってことですよね。
  • うん。Vistaっていうと、表外漢字字体表(に合わせて例示字形を変更したJIS X 0213:2004)対応っていうイメージなのかなあ。
  • 違うんですか?
  • それも間違いじゃないんだけど、「補助漢字からJIS X 0213へのシフト」みたいな側面も重要だよね。
  • たとえば、「補助漢字JIS X 0213の両方に入っていて、例示字体は違う字」を見ると、VistaのMS明朝では、JIS X 0213側のグリフに変更してるぞ(下図)。


  • おおー。
  • うーん。まあ、どっちにしろこのあたりの字を使うことは一生なさそうですけどねー。
  • じぁあ今度は、もうちょいポピュラーな字の例ね(下図)。この図に載ってる字のXPグリフは、ぜんぶJIS78/JIS83グリフのままだったんだよね。それをVistaではJIS90/JIS04グリフにアップデートしてる。


  • うおお、平家の落ち武者がこんなところで生き延びてやがった、みたいな?
  • JIS90の変更はトータルに見ると地味な印象だから、スルーされちゃってたんだろうね。
  • 今、わたしのボケもスルーされました。
  • 「燿」と「晟」は90年に人名用漢字に入った(それを受けてJIS90で変更された)字だし、よく旧字体のままで放っておいたなあと思うけど。
  • うん。JIS83グリフを強引にjp90タグでサポートしちゃいましたっていう話ね。
  • ここまでの話をまとめると、VistaのMS明朝では、JIS04の変更に追随する変更以外に、補助漢字グリフからの変更やJIS78/JIS83グリフから変更を行っているということですね。他のケースもありますか?
  • 変更の理由はかなりいろいろあるから、そのすべてを取り上げることはしないけど……。ただ、やっぱりJIS X 0208またはJIS X 0213の例示字体に近づける方向の変更が多いね。適当に例を挙げると、こんなのとか(下図)。


  • わあ、XPの「踴」は、バグに見えたり見えなかったり……。
  • あと、ちいさいのでは、こんなのとか(下図)。


  • やっほー。
  • これ(下図)なんかは、ドジっ娘的なかんじ?


  • ああー。