キャロン付きグリフをめぐるAdobe-Japan1の混乱
- Adobe-Japan1におけるキャロン付きの「d」「L」「l」「t」の件、実はさらにぐしゃぐしゃになっていることに気付いた。下図はAdobe-Japan1のTechNoteにおける例示グリフの変化を示したもの。対応するJIS X 0213、Unicode 2.0、およびUnicode 3.0以降の例示字形も併せて示した。一見して違いがわかるように、キャロン付きグリフを黄色地、アポストロフィ付きグリフをグレー地とした。
- まず2004年のAJ16で、CID=15447、CID=15739、CID=15747の例示グリフをキャロン付きからアポストロフィ付きに変更しているのが疑問だが、さらに問題なのはCID=20341とCID=20359にキャロン付きの「L」と「l」を追加していること。例示字体を置き換えた上、元からあったほうを他の位置に移すというやり方は、まるでJIS83である。キャロン付きとアポストロフィ付きを区別したいのであれば、なぜアポストロフィ付きのほうを新規に追加しなかったのだろう。
- 2004年版のAJI6でCID=15751の「t」がキャロン付きグリフのままなのは、2008年にアポストロフィ付きグリフに変更されていることから考えると、単なる見落としだったのだろうか。