InDesignのライニング数字とオールドスタイル数字

  • 欧文フォントには、天地の揃ったライニング数字に加えて、オールドスタイル数字のグリフを持っているものがある。ライニング数字とオールドスタイル数字のそれぞれに等幅とプロポーショナルがあるので、2×2で4種類。デフォルトの(グリフを置換されていない)数字は、たいていのフォントでは、等幅ライニング数字と等しい。下図は、Myriad Proの例。


  • InDesignでデフォルトの数字以外を使うには、文字パネルメニューの「OpenType機能」で「オールドスタイル数字」などを指定すればいい。ただ、メニューの「オールドスタイル数字」の意味は「プロポーショナルオールドスタイル数字」、「ライニング数字」の意味は「プロポーショナルライニング数字」であることに注意。文字数が増えるのを嫌ったのだろうが、オプショナルな属性である「プロポーショナル」が省略されているので、わかりにくいことになっている(下図)。


  • さらにわかりにくいのが、字形パネルの表示。(プロポーショナル)オールドスタイル数字の情報を見ると、「ライニング数字(pnum)」と表示されたりする(下図)。


  • というわけで、事態を整理するために、関連するフィーチャタグをリストアップしてみたのが、下図。等幅数字とプロポーショナル数字(tnumとpnum)、ライニング数字とオールドスタイル数字(lnumとonum)、4種類のタグがある。


  • つまり、タグとメニューの関係は、下図のようになる。


  • が、(デフォルトを除くと)どちらも4種類のタグとメニューが1対1の関係にあると思い込んで無理に対応させると、下図のようになる。InDesignの字形パネルは、この誤解に汚染され、わけのわからないことになっている。


  • 結論。まず、lnum/pnum/tnum/onumに関しては、字形パネルに表示される情報を信じちゃダメ。そして、文字パネルメニューの「オールドスタイル数字」と「ライニング数字」には、頭の中で「プロポーショナル」を補ったほうがいい。