OS X 10.8.2のMail.appで新種の文字化け

  • この項10月5日追記。OS X v10.8.2追加アップデート1.0により、次項以下で言及している本文の文字化けは解消された(ローマ数字の「Ⅴ」が「㈸」に化けるのは仕様なので従来どおり)。アップデート後に受信したメッセージについては、本文・件名ともに化けない。ただし、受信済みのメッセージについては、アップデート後に本文の文字化けは直ったが、件名の文字化けは直らなかった(下図)*1


  • OS X 10.8.2のMail.appでは、Windows外字入りのISO-2022-JPを受信すると、メッセージ全体が化けることがある*2。たぶん、下図ピンク地の文字が1つでも含まれていると、メッセージ全体が(まるでソースを表示しているように)化ける。


  • 下図は、Thunderbirdから本文に「ローマ数字のⅤ」「ローマ数字のⅥ」と書いたメールを送信し、OS X 10.8.2のMail.appで受信・表示したもの。「ローマ数字のⅤ」は「Ⅴ」だけが「㈸」に化けているが(これは以前からある化け方)、「ローマ数字のⅥ」のほうは全体が化けている(新種の化け方)。


  • 「Ⅴ」と「Ⅵ」で何が違うかというと、前者はISO-2022-JPにおいてMac方言と衝突しているのに対して、後者はWindows外字であると特定できる点。Mail.appは以前から、受信したISO-2022-JPMac方言かWindows方言かを判別し、Mac方言を優先して表示する仕様だが、今回のケースは、Windows方言だと判断した場合の処理に失敗しているものと思われる*3


  • しかしこれ、たとえば「㈱」が入っていただけで化けるし、受信したMail.appではテキストエンコーディングを変更しても文字化けが直らない(内容を確認するには、別のメーラーで見たりする必要がある)ので、けっこう被害が大きそう。

*1:‏@muota_hereさん、情報ありがとうございます!

*2:twitterで@h_okumuraさんから情報をいただきました。ありがとうございます!

*3:関連するエントリは「Mailの方言自動判別はSnow Leopardで進化していた」。