「Unicodeに入った漢字」と「まだUnicodeにない漢字」
- Acrobat 9に付属するKozMinPr6-Regular 6.004は、最新のcmap(「CMapのバージョンの違い」を参照)を採用しており、Unicode 5.1で追加された7文字の漢字が、新たにUnicodeの符号位置と対応付けられている(下図)。
- これら7文字はもともとAdobe-Japan1をソースとしてISO/IEC 10646に提案されたものである。提案時には「この7文字がUnicodeに収録されれば、Adobe-Japan1の漢字はすべてUnicodeのIVS(異体字シーケンス)で表現することができる」と考えられていたのだろう。
- しかしその後、Adobe-Japan1異体字シーケンス登録の1回目の公開レビュー(http://www.unicode.org/ivd/pri/pri98/index.html)を経て、下図グレー字の20文字(下に付した数字はCID)が「Unicodeにない」と判断された。横に置いた白地の文字は、異体字であっても包摂関係にないとされたもの。
- 2回目の公開レビュー(http://www.unicode.org/ivd/pri/pri108/index.html)では、わたしも何点かこれに類する指摘を行ったが(「Adobe-Japan1異体字シーケンス登録の公開レビューに突っ込んでみる」を参照)、ほぼ完全に、華麗にスルーされた。おそらく他の人による指摘も同様にスルーされたものと想像される。