InDesignに付いてくる小塚フォントのバージョンのまとめ

  • 前回のエントリでは「仕様を変えないモリサワ」について取り上げた。小塚フォントは逆に、頻繁に仕様が変わり、非常にややこしい。この話題についてはAdobeのTechNote「小塚フォントのアップデートにおけるデータ受け渡しの注意点」が基本文献だが、2004年のドキュメントなのでCS以前の情報しか載っていない。そこで、InDesignに付属する小塚フォントについて、フォントのバージョン、cmapのバージョン、'nlck'および'jp04'のサポート(テーブルのバージョン)、標準でインストールされる場所を、表にまとめてみた。以下、すべてMac OS Xの話。


  • InDesign CS3以降に付属する小塚StdおよびProは'nlck'および'jp04'をサポートしているが、そのテーブルには問題・疑問がある。図のピンク地の部分の「nlck-3」「jp04-3」は、それぞれ「小塚ProのGSUBテーブルが直っていない」で「n3」「j3」と書いたものと同じ*1。同様に、小塚明朝Pr6Nと小塚ゴシックPr6Nの「nlck-4」は「n4」。
  • InDesign 2.0では、小塚明朝Std Rだけが/Applications/Adobe InDesign 2.0J/Fontsにインストールされる。ディスクには小塚明朝Stdと小塚ゴシックStdの各6書体、小塚明朝Pro L/B、小塚ゴシックPro M/Hが入っている。
  • InDesign CS3/CS4では、小塚明朝Stdと小塚ゴシックStdは標準ではインストールされない。ディスクには各6書体が入っている。
  • InDesign CS4のディスクには小塚明朝Pr6Nと小塚ゴシックPr6N各6書体が入っているが、これらは標準ではインストールされない。

*1:GSUBテーブルのバージョンについては、適当な呼び方を思いつかないのでエントリによって表記に揺れがあって申し訳ないが、今後も取り上げる機会があれば「nlck-1、nlck-2、nlck-3、nlck-4」「jp04-1、jp04-2、jp04-3」という書き方に統一するつもり。