iOS 5の絵文字はどこが変わったのか
- iOS 5では、絵文字の仕様が大きく変更された。具体的には、どこがどう変わったのだろう。
- 最も根本的な変更点は、絵文字パレットから入力されるのが、私用領域ではなくUnicode絵文字の符号位置になったこと*1。これにともない、Unicode絵文字の符号位置を持たない(Unicodeに入り損ねた)渋谷109の絵文字(下図)が、文字パレットから消えた。
- docomo/au互換のモノクロ絵文字が追加された*2(下図)。これは、Lionで追加されたものと同じ。au版iPhoneを考慮すると欠かせない拡張であり*3、将来のバージョンではカラー化されるものと思われる。
- カラー絵文字のデザインが、いくつか変更された。見落としがあるかもしれないが、変わったのは、たぶん以下に示した19文字だろう。下図を見れば明らかなように、Unicode(特に文字名)との整合が図られている。
- Appleカラー絵文字はアニメーションしないので、Softbank絵文字における「動きによる区別」を表現できず、iOS 4までは2つの文字(符号位置)のグリフが同じになっている例があった。iOS 5でデザインが変更された絵文字のうち、疑問符、感嘆符、星が、それ(下図)。
- iOS 5の変更により、疑問符、感嘆符、星が区別できるようになった以上、iOS 4から変わっていないほうのグリフ(赤い疑問符、赤い感嘆符、きらめき表現のない星)も絵文字パレットから選べたほうがよいと思うが、そうなっていない。
- 符号化された文字には、△○◇☆など名前に「WHITE」と付くものが多い。もちろん「塗りつぶされていない」という意味だが、それをカラー絵文字で表現した結果、本当に「白い疑問符」や「白い感嘆符」になってしまっているのがおもしろい。ちなみに赤い疑問符(U+2753)の名前は「BLACK」を含むが、こちらは黒に変更されたりはしていない。
- 下図の文字(これがすべてではないだろうけれど)については、以前と比較してデザインが変わっているようだが、その変更はiOS 5以前になされたものと思われる。