InDesign CS5でフォントを変えようとすると

  • 2011年4月27日追記。このバグはInDesign CS5 7.0.4で修正されたようです。
  • InDesign CS5でaalt属性を持つ文字のフォントを変更しようとすると、ロックされて変更できない、あるいは変更後に化けることがある。このトラブルは、「変更前のフォント」が、モリサワPro、ヒラギノPro/ProNなどの場合に発生する*1
  • 下図はCS4とCS5の比較。CS5、モリサワPro(またはヒラギノなど)、aaltという条件が重なると、フォントを変更しようとしても、ほとんど場合、ロックされる。下図青字は、フォントの変更の際に(文字化けを防ぐために)異体字属性が調整されているケース。


  • このようなロックは「不要なはずのロック」だが、Cmd+Optionで強制的にフォントを変更(オーバーライド)すると、異体字属性の調整が行われないので、文字化けする可能性がある(下図)。オーバーライドというのは、基本的に「文字化け覚悟の手段」であると考えるべきだろう。


  • InDesign CS5でaalt属性を持つ文字をモリサワProやヒラギノPro/ProNなどから変更しても、ロックされないことが、まれにある。そのような場合は、文字化けする(下図)*2。つまり、ロックされるか化けるか以外に道はない。


  • より複雑な化け方もある。たとえば、リュウミンPr6NからProに変更し、またPr6Nに戻すと化ける、というパターン(下図)*3。こうなると、もう何が何だかわからない。

*1:おそらく変更前のフォントのcmapがUniJIS-UTF32系またはUniJIS2004-UTF32系「以外」の場合に問題が起こるのではないかと思う。つまり、変更前のフォントが小塚なら問題なし。ヒラギノ全滅。モリサワだとProはダメだが、Pr6/Pr6Nならだいじょうぶ。

*2:化ける場合、「変更前のグリフ」を維持すべきなのに、「変更前のグリフの親字のグリフ」を再現してしまうようだ。たぶん「変更前のグリフの親字のグリフ」を変更後のフォントで再現するためになんらかのタグが必要である場合は(そのタグが付いて)文字化けし、そうでない場合はロックされるのではないか。

*3:この例では、最初からリュウミンProで入力した場合は、Pr6Nに変えると、化けるのではなくロックされる。