2009-01-01から1年間の記事一覧

Snow LeopardのIVS対応

Apple Storeに立ち寄って買ってきたMac OS X 10.6 Snow Leopardを、仕事用のマシンにちゃらちゃらと上書きインストール。で、mashabowさん(しろもじメモランダム)のエントリ「Snow LeopardはIVSに対応しているらしい」の件について確認してみた。 テキスト…

横組み用仮名(hkna)と縦組み用仮名(vkna)は使うべきか

OpenTypeのProフォントには、横組み用仮名(hkna)、縦組み用仮名(vkna)というフィーチャがあり、InDesignでは文字パネルのメニューで「OpenType機能>横または縦組み用かな」にチェックを入れて利用する。 このフィーチャは、実装にバラツキがある。モリ…

Dashboardの「翻訳」ウィジェットの文字化け?

Safari 4をインストールしてからだろうか、Dashboardの「翻訳」で日本語を英語に翻訳しようとすると、文字化けする。 といっても、よくある文字化けとは違って、ソビエト連邦などが出現する場合もある。 Mac OS X 10.5.7および10.4.11で確認。Safariは4.0.2。

Thunderbirdのメッセージフィルタで自動転送すると添付ファイルになる

テスト環境はMac OS X 10.5.7、Thunderbird 2.0.0.22。Thunderbirdの「ツール>メッセージフィルタ」でメッセージを自動転送すると、elm形式の添付ファイルになる。 「環境設定>編集>一般」で「メッセージを転送するとき元のメッセージを:メール本文に含…

Apple Mailの「ルール」で自動転送するとリッチテキストになる

テスト環境はMac OS X 10.5.7、Apple Mail 3.6。Mailの「環境設定>ルール」でメッセージを自動転送すると、リッチテキスト・メールになる。たぶんバグ。 手動で転送した場合、この問題は発生しない。また、自動であっても転送ではなく返信ならOK。

CMapの違いについての資料を作った

「日本語OpenTypeフォントの分裂の歴史」では、CMapの差異が生まれていく流れを描いた。では、それぞれのCMapは具体的にどう違うのか。という話は、このブログのどこかに書いてはあるのだが、散在していて参照しにくい。 で、PDFにまとめてみた。 以下追記。…

小塚ProのSING拡張がらみの文字化け

InD-Boardの「字形について」というスレッドで話題になっていた「SINGで拡張された小塚Pro」の文字化けについて、InDesign CS4と小塚明朝Pro Rで検証してみた。 再現性にあいまいさはあるが、次のように言えそうだ。SINGで拡張された小塚Pro書体において、グ…

日本語OpenTypeフォントの分裂の歴史

CMapの系統図を描いてみた。 上図左上、源流となっているUniJIS-UCS2は、Adobe-Japan1-4(AJ14)をレパートリとするCMapである。 Appleは、2001年9月リリースのMac OS X 10.1でApple Publishing Glyph Set(APGS)を投入し、JIS X 0213:2000をサポートした。…

モリサワStd・Pro・Pr5・Pr6の違い

一般にOpenTypeフォントにおけるStd、Pro、Pr5、Pr6の違いは「文字数」だが、それ以外にもマッピングの違いが存在する可能性がある。ちょっと必要があってモリサワ・フォントについて調べてみたので、メモ。ただし、網羅的に検証したわけではないので、あく…

Illustratorの文字化けにおける「生き残り」の件

「ワケのわからない13区問題 【Mac篇】」(実験る〜む)に反応。Illustrator 10以前のデータをCS3以降で開いたときの文字化けが、基本的には「83pvのデータを90pvフォントで開いたときの文字化け」のパターンなのだけれど、若干の例外(83pv外字がそのまま残…

InDesignのオプティカル・カーニング

前回のエントリでは触れなかった「オプティカル」について。Adobeの「文字組み設定の手引き」(http://www.adobe.com/jp/products/indesign/pdfs/mojikumi.pdf)には、次のように記されている。 この機能は現在欧文だけを想定しており、和文には対応していま…

InDesignの「文字ツメ」と「プロポーショナルメトリクス」

InDesignで日本語の詰め組みをする場合、「文字ツメ」を使う方法と、OpenType機能の「プロポーショナルメトリクス」(またはカーニングの「メトリクス」)を使う方法がある*1。その基本的なロジックの違いをメモ。 「文字ツメ」は、文字左右のサイドベアリン…

Macの外字の歴史を整理してみる

1989年、Appleは漢字Talk 6をリリースし、また、初の日本語対応PostScriptプリンタであるApple LaserWriter II NTX-Jを発売した。NTX-Jに搭載されていた日本語フォントは、モリサワのリュウミンL-KLと中ゴシックBBB。 プリンタ・フォントであるリュウミンL-K…

83pvと90pvの違い

83pvと90pvという用語についてのややこしい話は別の機会に譲ることとして、今回はとりあえず「どちらもMacのShift-JISのバリエーション」と大ざっぱに定義しておく。83pvと90pvでは、下図のように外字の割り当てが異なる。16進数はShift-JISの符号位置。 83p…

「UTS #37: Ideographic Variation Database」改訂案の公開レビュー

異体字データベースについて規定している「UTS #37」の改訂案については、以前のエントリで触れたことがあるが、その後、改訂案の内容に変更が加えられ、公開レビューが始まっている(http://www.unicode.org/review/#pri128)。引用したテキストのうち黄色…

ケータイ絵文字の涙と汗

前回の続き。下図の顔文字(ISO/IEC 10646:2003/Amd.8の草案にあるもの)はいずれもケータイ絵文字をソースとするものだが、これを見て、それぞれの意味を当てられるだろうか。 Google提案における顔文字のデザインは、比較的写実的なものだった。ケータイ絵…

ケータイ絵文字のネコのヒゲ

ISO/IEC 10646:2003/Amd.8の草案(http://std.dkuug.dk/jtc1/sc2/wg2/docs/n3658.pdf)が公開されており、ケータイ絵文字もこれに含まれているのだが、デザインはGoogle提案(http://www.unicode.org/%7Escherer/emoji4unicode/snapshot/utc.html)と比較し…

MacとWindowsの半角とか全角とか

MacとWindowsでは「全角」「半角」「プロポーショナル」などに関する「常識」が、しばしば食い違う。今回は、このあたりについて見てみようと思う。 以下便宜的に、「半角英数」などの呼称は、Microsoft IMEの表示に倣うこととする。具体的には、Unicodeの「…

MacJapaneseからUnicodeへの変換に必要な私用領域の6文字

Mac OSで使われるShift-JISであるMacJapaneseは、Unicodeにない文字を含んでいる。このためMacJapaneseをUnicodeに変換する際には、PUA(私用領域)の6文字(U+F860、U+F861、U+F862、U+F87A、F87E、F87F)を、特殊な機能を持った文字として利用する。今回は…

テキストエディットの旧字体への置換機能

次の引用は、zariganitoshさん(ザリガニが見ていた...。)の「ちゃんと知りたいテキストエディット.appとリッチテキストの使い方」より。 旧字体の指定は行全体を指定しないと有効にならない...。(テキストエディット1.5の自分の環境では) わたしの環境で…

Safariに戻ってくれないSpaces

Mac OS X Leopard(10.5.6)でSpacesとSafari(3.2.1)を使っていて気付いたこと。同じ環境のユーザにしか通じない話。 Safariでページ内の文字列を検索(command+F)し、結果をハイライト表示している状態のまま、他の操作スペースに異動。その後、Dock上の…

「新常用漢字表(仮称)」に関する試案の本文組版

どうでもいいような点を取り上げてケチを付けるつもりはないが、ちょっと気になったのでメモ。「新常用漢字表(仮称)」に関する試案(http://www.bunka.go.jp/oshirase_koubo_saiyou/2009/pdf/shin_kanjihyoshian.pdf)の「基本的な考え方」本文の組版につ…

Unicodeのケータイ絵文字対応表への疑問

2008年6月、ソフトバンクは新デザイン絵文字の提供を開始した*1。下図は、そのうちFB44(Shift-JISの16進数表記)の変更を示したもの。 この「ソフトバンクFB44」は、新旧のデザインで表情の違いが大きく、そのためauの絵文字に変換する際の対応も変更された…

「潰滅」はどこまで復活するのか

国語審議会報告「同音の漢字による書きかえ」(1956年)は、当用漢字以外の漢字を含む語の書き換えを定めている(http://www.bunka.go.jp/kokugo/pdf/doon.pdf)。このうち新常用漢字の影響を受けそうなのが、「臆説→憶説」「臆測→憶測」「潰滅→壊滅」「決潰…

表外漢字字体表の呪い

1998年9月に開催された国語施策懇談会で、朝日新聞社総合研究センター・メディア研究担当部長(当時)の森治郎氏は、「いわゆる康煕字典体を原則とする表外漢字字体表は、今後の常用漢字の見直しを困難にしてしまうのではないか」という意見を述べた。 この…

「新常用漢字表(仮称)」に関する試案を入手

ウェブの「意見募集中案件詳細」ページ(http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=185000395)からダウンロードできるPDF書類では、すべての文字が低解像度で画像化されていて細部がよくわからないので、文化庁に行って製本された試…

新常用漢字表試案と常用漢字表の字体の違い

新常用漢字表(仮称)試案のパブリックコメントが始まった(http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=Pcm1010&BID=185000395)。試案では、いくつかの漢字の字体が、現行の常用漢字表と異なっている。 下図は、常用漢字表の基準で、デザイン差で…

Mac OS Xでの文字の見え方

Mac OS Xで文字を表示したとき、Adobeのアプリケーションとそれ以外では、微妙に見え方が違う。下図はApple Mail上で、ある漢字1文字(9ポイントのヒラギノ角ゴW3)を表示した上で画面をキャプチャし、32倍に拡大したもの。ピクセル単位で見るとカラフルだが…

ケータイの絵文字はどこまでズレるのか

ケータイの絵文字について、各キャリアの「他社用変換表」を見ると、ゲタにするよりはマシだろうということなのだろうが、けっこう強引というか、感覚的な対応も多く、ラウンドトリップの互換性は保証されない。 つまり、絵文字入りのメールを他社ケータイに…

新常用漢字表試案の情報機器についての認識

「新常用漢字表(仮称)」に関する試案(http://www.bunka.go.jp/bunkashingikai/soukai/47/pdf/shiryo_2_2.pdf)の「追加字種における字体の考え方」には、次のような記述がある。 どちらもUnicodeに入っている「頬(U+982C)」と「頰(U+9830)」が情報機…